上津井温泉
江津市の山奥に上津井(かんづい)温泉なるおんせんがあることは道の駅などに置いてある温泉巡りパンフレットなどで知ってはいたのですが、地図を見ても場所がわかりにくく、おまけに土日の午後しか営業していないということで、なかなか訪問できませんでした。
行ったという人の話も聞かないので、自分で行ってみるしかありません。
…と、いうことで実際に上津井温泉へ行ってみましたので、勝手に紹介してみます。
場所がわかりにくいのですが、江津市内から江の川沿いに川本町へ向かう国道261号線を進み、JR三江線・川平駅へと向かう橋を過ぎた先に、上津井方面へ向かう路地があるので、そこを入ります。
江津方面から見てトンネル前を左折です。
よく見ると左手側の空き地に看板が出ていますが、背丈ほども伸びた雑草で見えません。
『森の銀座』という施設名ですが、路地を進んだ先は猿や熊が普通に歩いていそうな山道。
この路地に入ってしまえば、あとは一本道なのですが、携帯電話は圏外ですし、本当にこの道で大丈夫なのかと心配になります。
山道を走ると左手に自動販売機のある広い空き地があり、その右手にある坂道を上がった先が上津井温泉になります。
この道の先にも『上津井温泉』と看板を掲げた建物がありますが、今は使われていない昔の施設なんだそうです。
写真では分かりにくいのですが、この坂道が45°あるのではなかろうかという恐ろしい傾斜。
冬場は絶対に通りたくありません…。
坂道を上がると視界が開け、集会所のような施設が見えてきますが、それが上津井温泉『森の銀座』です。
看板が出ていなければ、ここが温泉だとは思わない外観。
内部もまんま集会所。
地元の人(この日はおばちゃん)で運営されているようで、中に入ると受付があり、料金(大人350円)を支払います。
こじんまりとした浴室。
お湯は濁り湯で鉄臭さがあります。
施設が開く14:00ちょうどに行ったため一番風呂でしたが、何しろ湯が熱い!
すると受付の方から「熱かったら水入れてな!」というおばちゃんの声が飛んできました。
まるで田舎にある親戚の家で風呂に入っているかのようです。
次第に熱さに慣れ、いい感じに湯に浸りました。
そして次々に地元の常連さんがやってくるのですが、なにしろ狭い浴室なので、3人も入れば満員御礼。
その場合は前室(休憩所)で団欒しながら順番待ちとなります。
私は完全によそ者ですが、風呂上がりにはお茶やお菓子を振る舞っていただきました
地元の人にとっては週末の憩いの場なのでしょう。
とてもアットホームな雰囲気で居心地が良く、座敷で昼寝したくなりました。
なかなかマニアックな温泉でしたが、オススメです。
なお、おばちゃんによれば、この付近では道を普通にイノシシが歩いていたりするそうです。
イノシシが出没する銀座って…。
道中には離合できない狭い箇所があり、急勾配の坂があり、イノシシも道を徘徊するようなので、訪問する際はくれぐれもご注意を。
黄泉比良坂
日本神話における、あの世とこの世の境界、黄泉の入り口・黄泉比良坂(よもつひらさか)。
そんな恐ろしそうな場所が松江市の郊外にあることは、以前から知ってはいたのですが、いかんせん神話に興味が無いもので行ったことがありませんでした。
そもそも有名な観光地なのかマニアックなスポットかも分からないのですが、この目で確かめてきたついでに勝手に紹介してみます。
(注)無知が故にふざけた内容なのでガチ神話マニアの方はご容赦を。
松江市中心部から国道9号線を鳥取県の方に向かって進み、東出雲の町中を抜けた辺り、JR山陰本線を跨ぐ高架の手前を脇道に入った先に黄泉の入り口はあります。
松江から来るとここを右折。
路地の先にあるT字路を右折して少し行けば黄泉比良坂。
地味に案内板が設置してあるので、よく見れば迷うことはありません。
黄泉の国への入口だというのに今ひとつ緊張感に欠けるフォント。
そんなこんなで黄泉比良坂に到着。
知らなかったのですが、何か映画の舞台にもなったようですね。
血の池にも見える、不気味に濁った池。
石の門の先には、いよいよ黄泉への入口が。
黄泉との境を塞いだ『千引きの岩』。
…訪問時の天気が良すぎたのも緊張感に欠ける一つの要因ではあるのですが、何と言ってもコンパクトにまとまった感じが、雰囲気を損ねている気がしてなりません。
駐車場から全ての場所が丸見えですからね。
イザナミに追いかけられても車に乗って逃げれそう。
千引きの岩へ行くのとは別に、山へと入っていく道もあります。
伊賦夜坂(いふやさか)というらしいです。
せっかくなので少し散策。
静かな森の中を歩いて行きます。
静かな森の中を…。
鬱蒼とした森ですが、道は整備されていて歩きやすいです。
…いつの間にやら黄泉のことはすっかり忘れて森林浴にひたってしまいました。
『黄泉への入口』というフレーズのインパクトが強いため興味本位で訪れてしまいそうですが、日本神話や古事記で知識を得ていないと単なるガッカリスポットになるかも。
興味のある方にだけオススメしておきます。
…とか何とか言いつつ、訪問時はビビっていた筆者。
決して振り返ることなく帰路につきました。
コインレストランかわもと
島根県央に所在する邑智郡川本町。
島根県の中でも特段、足を運ぶ機会の少ないマニアックなこの町に、自販機うどんの設置されたコインレストランがあるので、勝手に紹介してみます。
江津市内から江の川に沿って広島県まで続く国道261号線沿いにそれはあります。
最寄駅は三江線・鹿賀駅ですが、そもそも鹿賀駅がマニアックで見つけるのが難しかったりします。
頭上を通る橋のすぐ間近。
コインレストランかわもとの外観。
ドライブスルーではない気がしますし、『コインキャプテン』の意味がわかりません。
ツッコミどころ多そうな気配。
コインレストランだから当然ですが、自販機の並ぶ店内。
地元の歌手だか何だかわかりませんが、演歌が流れています。
トイレの前にはティッシュの自販機。
40円という価格が妥当なのかどうか謎。
冷凍食品の自販機もあり、レンジも設置されています。
『原宿ドック』って何なんだ。
そもそも、そんな商品は見当たらない…。
そして堂々と鎮座する富士自動機のうどん自販機。
メニューは『ラーメン』と『かしわうどん』の2種類。
所要時間を表示するネオン管は壊れていました。
こちらがラーメン。
とてもシンプルな、もやしラーメンです。
チャーシューは小さいけどクオリティ高し。
そして全国的にも珍しいメニューらしい、かしわうどん。
鶏肉の脂と旨味が絶妙で美味いです。
底にはとろろ昆布も入っていて、二度美味しい的な。
窓の外に見える江の川と緑の山々を眺めながら食す自販機うどん。
至福のひと時。
…ただし、こちらの自販機うどんは汁がなみなみと注がれているので取り出すのにも苦労します。火傷注意。
店内に設置された防犯カメラの表記も謎。
細かいツッコミどころが多い、そんなコインレストランかわもとでした。
大長見ダム
浜田市郊外の松本橋を紹介したついでに、その先にある大長見ダムも勝手に紹介してみます。
国道9号から県道34号を弥栄方向へ向かい、松本橋を過ぎてさらに県道を突き進むと、大長見ダムへの案内標識が出るので山側の路地へと入ります。
途中に採石場があるので道幅は広く、思いのほか走りやすい道です。
採石場の先には昭和36年竣工の長見ダムが。
こじんまりとした重量式コンクリートダムですが、趣があります。
長見ダムからさらに突き進んで行くと、視界が開けて大長見ダムが見えてくるのですが、思いのほか巨大で最初目にした時は驚きます。
堤高71.5m、堤長334mの巨大な重量式コンクリートダムですが、堰堤がカーブを描いていて横から見るとアーチ形ダムにも見えます。
ダム管理所の1階にはダムにつて学習できる資料室(当然無料)がありますが、16:00までなのでどうしても見学したいマニアの方は注意。
もちろんダムカード配布ダム。
カード写真の全景を見てもらえれば分かりますが、かなり広いダム湖です。
周回道路の一部は最近になって新しく開通し、眺めが良く走りやすい道になってます。
この道路を浜田方面に向かえば第二浜田ダム、弥栄方面へ向かえば木都賀ダム、御部ダム(全てカード配布ダム)へ行けます。
さながらダムロードですな。
ダムロードの途中には展望台もあります。
木が鬱蒼と茂っていて何ひとつ景色が見えない展望台。
松本橋
浜田市の郊外に松本橋なるトラス橋があるのですが、Googleで検索しても詳しいことが分からないので、私が勝手に紹介してみます。
国道9号線から県道34号線を弥栄方面へ進みます。
画像の丁字路交差点のすぐ先にある内田トンネルを抜けると視界が開け、松本橋が右手に見えます。
周布川にかかる水色のトラス橋。
厳密に言えば、ワーレントラス橋とプレートガーダー橋で構成されています。
県道側からだと分かりにくいので橋を渡って西側から。
浜田では珍しいトラス橋、岡山県にある加佐見橋に酷似しています。
橋名板は3箇所ありますが県道側下部のが一番見やすいかも。
昭和25年建造。
戦後すぐということぐらいでイマイチ昭和25年がどんな年か分かりません。
とりあえず志村けんと同い年ということで。
幅員が狭いので離合できるのか心配ですが、バス路線だったりします。
隣にある歩行者専用の橋は同じ橋脚を使っていますが独立した橋になってます。
橋が架かる周布川の景色…は、これまた微妙な感じ。
趣があってなかなか良い橋なのですが、何かと微妙。
車の交通量は多いですが歩いている人の姿は皆無で、橋梁マニアも訪れないのか、橋の写真を撮る私は怪訝そうに見られていました。
通報されなくて良かった…。
橋の袂に立つ街路灯が何だか凄い。
コインレストラン コウラン
出雲市斐川町の国道9号線沿いにある24時間営業のコインレストラン、コウラン。
日本で唯一、カレー自販機が現存する場所として、その筋では全国に名を馳せているのだとか。
…その筋って何だ。
とりあえず勝手に紹介してみます。
9号線を走っていれば、迷うことなく辿り着きます。
正式名称は『ゲーム&レスト コウラン』なのでしょうか?
地元では単に『コウラン』と呼んでますが。
入って右手側がゲームコーナー。
意外と人気があるようで、オジさん達が脱衣麻雀に熱中していました。
脱衣麻雀も最近はレアなんですかね?
トイレの前にはレトロなポケットティッシュの自販機。
10円玉専用なのに お釣りは出ないという謎表記。
惣菜用の自販機。
唐揚げ、ピラフ、フランクフルト等の定番は勿論、温かいご飯もあります。
そして奥に並ぶ懐かしの自販機。
…とは言っても、富士電機のうどん自販機は島根県西部ではそれほど珍しくもないのですが。
ラーメンは当たりつきで、当たりにはチャーシューが多めに入っているのだとか。
そもそも選択肢がうどんしか無いのですが…。
当たりではない、普通のラーメン。
たっぷりのもやしと、僅かなネギ、小ぶりのチャーシュー。
天ぷらうどんは、太麺にかき揚げ。
太麺は食べごたえありますし、値段も300円と安いですが、味的には島根県西部の方が私の好みでした。
そして噂に名高いカレー自販機。
残念ながら故障中で、対面販売とのことでした。
何しろ古い自販機なので、今後復活する見込みは薄いのかもしれませんが、抜群の存在感で、雰囲気だけでも十分でした。
それにしても、水用のコップがどう見ても何かの空き瓶なんですが。
細かいツッコミどころの多いコウラン。
有福小学校
次々と学校が統廃合されている近年、浜田市もここ数年で何校か廃校になっています。
そんな浜田市は木造校舎の廃校が数多く残っており、その筋では『木造校舎天国』と呼ばれてるとか。
…どんな筋だかよく分かりませんが、浜田と江津の市境付近にある、有福小学校を勝手に案内します。
有福小学校は有福温泉へ行く道すがらにあります。
江津西ICから来ると那賀グリーンラインとの交差点のすぐ先。
跡市側からだと、有福温泉の入口を通り過ぎて先に進むと見えてきます。
山間の田園地帯に突如現る赤瓦の洋風建築。
昭和9年築の有福小学校講堂。
神殿のような支柱の意匠が格好良い。
講堂の内部。
これまたクラシカルな体育館。
意外に綺麗ですし、窓が多いので明るいです。
裏に回ると、行動が木造校舎に繋がっていることが分かります。
有福小学校の校舎は一転して古めかしい木造建築。
講堂よりさらに古く、大正11年築。
このまま映画のセットに使えそうです。
花壇があった場所は更地になっていました。
玄関から覗いた構内の様子。
校長室の表示とか超素敵。
講堂もそうでしたが、床がピカピカです。
どこから見ても画になる講堂。
とても閑静な農村地帯にあり、タイムスリップと言ったら大袈裟ですが、何とも言えない懐かしい気持ちになります。
なお、有福小学校は2015年3月31日をもって閉校。
…あまりにも綺麗だったのでまだ現役だと思い込み、誰かに注意されまいかとビクビクしながら撮影していたのはここだけの話。
不審者万歳。