唐音水仙公園
日本海を望む丘の斜面に200万球を超える水仙が植えられていています。
水仙で有名な福井県の越前岬にも匹敵する…と言うのは過大評価かもしれませんが、それなりの規模で満開時にはなかなかの絶景。
個人的にお気に入りのスポットでもあるので、勝手に紹介してみます。
唐音水仙公園へ行くには、益田市側から行くと鎌手駅の先を、浜田市側から行くと登坂車線の手前を、それぞれ国道9号線から日本海側の裏道へと進みます。
↓ 浜田市側からは右折してJRの高架下を抜けます。
どちらからも、温泉宿泊施設『荒磯館』の看板が目印。
裏道を進むと地味に案内板が出ています。
案内板に沿って進むと、あとは一本道なのですが、なかなかの狭路なので離合注意。
脇道の先は袋小路で、駐車場になっており、シーズン中には地元の方が交通整理や案内等をされています。
協力費は任意の寄付なので、実質無料。
トイレは簡易トイレが設置されています。
駐車場から急な坂を下り、公園内をぐるっと一周する形で駐車場まで戻ってこられます。
結構な下り坂。
坂を下っていくと、潮の匂いを圧倒する水仙の香りが。
視界が開けた先には、右手側に日本海、左側の法面にはこれでもかと水仙の花が。
毎年、シーズンになると個人的にこちらを訪問しているのですが、今年はタイミングが悪かったのか開花状態が今イチ。
天候も悪かったので、去年の写真を織り交ぜながら紹介します。
↓ 去年の状況。
…写真では今いち伝わりにくいのですが、満開時は絶景です。
毎年、少しずつ規模を拡大しているそうで、確かに何年か前に訪問した時はこんなに視界が開けていませんでした。
今年は雨上がりだったので、いたる道がぬかるんでいました。
靴が泥だらけ…。
子供連れからお年寄りまで、万人にオススメできるスポットなので、未訪の方は是非。
もっとも、次の見頃は一年先ですが…。
…なお、こちらの公園には、唐音の蛇岩という国指定の天然記念物もあるのですが、どう見てもただの岩。
案内板を読んでも何のことだか、よく分かりません。
真のマニアな方はこちらもどうぞ。
JR山陰本線 久代駅
辺鄙な場所に存在する秘境駅。
全国の秘境駅をランキング形式で掲載した秘境HP『秘境駅へ行こう!
』で全国183位にランクイン、山陰本線の島根・鳥取両県区間では唯一掲載されているのが浜田市のはずれにある久代(くしろ)駅。
秘境駅としても中途半端なのですが、なかなかマニアックなので勝手に紹介してみます。
久代駅は浜田駅から東へ二駅目、浜田市と江津市の境に近い場所にあります。
秘境駅らしさを味わうべく、敢えて電車で行くことにします。
11:23浜田発、三江線・浜原行き普通電車。
島根県は西出雲駅以西は非電化区間なので正確には『電車』ではありませんが、言い換えるのも面倒なので『電車』ということで。
浜田駅から下府(しもこう)駅を経て、電車に揺られること9分程で久代駅に到着。
周囲は竹藪や山林で秘境駅感が漂っています。
誰も乗降しないかと思いきや、部活帰りの学生が一人下車。
一緒に降りた私のほうが、逆に見ない顔だと不審に見られました。
ホームに立つ待合所はゴミ一つ落ちておらず、実に綺麗。
ホームは長いですが、この区間は1~2輌編成の電車しか走りません。
駅から坂を下りて行くと集落があります。
車窓から見た久代駅周辺の景色。
秘境駅と言いつつも、周辺には民家があります。
国道9号線からは車で2~3分程度。
次の大田市行き普通電車まで30分の待ち時間があるので、駅周辺を散策することに。
とりあえず自販機でジュースでも買いますか。
…最寄りの自販機が遠い。
ちなみに久代駅には公衆トイレがありません。
とぼとぼ歩いて自販機で缶コーヒーを購入し、来た道を戻ります。
川を流れる水が綺麗。
特に久代駅への案内板は無いので、車で訪問するほうが辿り着く難易度は高い気がします。
線路の南側は山側へと続く道。
熊が出そうで怖い…。
駅周辺の散策もあっさり終了したので、不気味なほど静かなホームの待合所でぼーっとしながら電車を待ちます。
電車が到着した時の安心感…。
秘境…というほどのことはありませんが、確かに辺鄙な場所にありました。
島根県が誇る水族館・アクアスまで歩いて行けないことはないので、時間と体力が有り余っている方はこちらでの下車をオススメします。
なお、当然ながら特急はスルーする久代駅。
しかも高速で通過するらしいので注意。
大谷温泉
島根県西端・益田市にある大谷温泉が、観光パンフレット等にも掲載されているにも関わらず、実際に行ってみたらなかなかマニアックな場所だったので、勝手に紹介してみます。
大谷温泉は益田市内から旧美都町、広島県境方面へ酷道191号線へ向かう途中、豊川小学校前の交差点を曲がってすぐの脇道を入った先にあります。
益田川ダムへ向かう道順と途中まで同じ。
↓ 広島方面から見る豊川小学校前の交差点
交差点を曲がると大谷温泉の案内板が。
この脇道を進めば、あとは一本道なので迷うことはありませんが、どんどん山奥へと入って行くので、本当にこの道で良いのかと不安になります。
とっても熊が出そうな雰囲気。
脇道に入ってから車で10分程度進むと、山に囲まれた大谷温泉かじか荘に到着。
大正3年創業だそうなので、実に100年以上の歴史ある温泉旅館です。
昔のことはわかりませんが、現在は大谷温泉といえばこちらのかじか荘しかありません。
入湯料は大人400円。
館内を奥に進むと浴室があります。
大谷温泉は単純酸性冷鉱泉。
効能は色々ありますが、特に皮膚疾患に良いそうです。
入浴上の注意が掲示されていますが、その先のビール販売機が気になる…。
無色透明の湯で、熱くないのでゆっくり入れます。
浴場内は狭く、洗い場が少ないので、タイミングによってはゆっくりできないかもしれませんが。
画像では分かりにくいですが、窓の外には池があり、大きな鯉が泳いでいます。
鯉を見ながら温泉に浸る…というのも良いものです。
山間なので静寂に包まれています。
益田市内からそう遠くはないのですが、とても山奥まで来た感が。
紅葉の時期もいいかもしれません。
訪問時は結構な雨が降っていましたが、風呂上がりには雨が上がっていて、虹が出ていました。
しかし、日没後に訪れたら真っ暗で危ないと思われます。
携帯電話もSoftbankは圏外でしたので要注意。
益田川ダム
島根県で最も西に位置するダムカード配布ダム、益田川ダム。(H28.12.12現在)
マニア以外、訪れることはないであろう益田川ダムを例によって勝手に紹介してみようと思います。
益田川ダムは文字通り益田川の上流にあります。
この豊川小学校前の交差点、右に曲がると大谷温泉、少し先には自販機の店風花がありますが、そちらは別で触れるとして、この交差点をもう少し広島方面へ進みます。
途中、球場(久々茂球場)がありますが、その先にあるトンネル手前の脇道を入ります。
脇道を進めば、すぐにダムへ到着しますが、国道を広島側から来たら分かりにくいこと必至。
益田川ダムは高さ48m、平成17年竣工の比較的新しい重量式コンクリートダムです。
山に囲まれており、通る車も無いので静寂に包まれています。
…まあ、ほとんどのダムは静寂に包まれていますが。
益田川ダムのダムカード。
島根県西部のダムカード配布ダムは到達難易度の高い山奥にあるダムばかりですが、こちらは難易度低めです。
この益田川ダムから国道191号線を広島方面へ進み、美都町から山間に入って御部ダム~木都賀ダム~大長見ダム~第二浜田ダム…と、ダムカード巡りのルートがありますが、案内したことがある県外の友人曰く「地元民じゃないと絶対わからないルート」だそうです。
ダム湖は『ひだまり湖』と命名されていますが、益田川ダムは洪水調節目的に特化した治水ダムなので、ダム湖に水がありません。
知らない人が見たら渇水ぶりに驚くかも。
駐車場の案内板には満水時の写真があり、おそらくダム完成直後の試験湛水の時のものだと思いますが、よくもこれだけ溜めたものです。
…でも大雨が降ったら意外に水が溜まるのかもしれません。
洪水調整用ダムなので溜まらないに越したことは無いのですが、満水時のダム湖を見てみたいものです。
どう見てもダム湖に見えん…。
塩ヶ平温泉
『塩ヶ平温泉』なる、れっきとした温泉なのですが、思い切って入ってみたので、勝手に紹介してみます。
場所は雲南市から広島県境へと向かう国道54号線沿い、掛合広域交番(旧掛合警察署)より少し広島寄り。
『掛谷町まめなかセンター』という地元の地域公共施設内にあります。
幟が出てなければ温泉があるとは分かりません。
施設内へ入ると左側が事務室兼受付。
入浴料は大人300円、小中学生150円と公共の温泉施設にしては格安です。
こちらの施設、営業時間は12時からなのですが、私が訪問したのは午前10時過ぎ。
本来なら門前払いされても仕方がないのですが、「まだ湯がたまってないけど、それでも良いなら…。」と快く受け付けてもらえました。
超親切。
履物を脱いで地下1階へと下ると、狭い通路の奥に温泉の入口が。
こじんまりとした脱衣所で着替えて浴室内へ入ると、これまた狭い浴室。
フライングで入ったのが功を奏して貸し切り状態でしたが、洗い場は三つしかなく、手前にサウナもありますが、3~4人で満員御礼。
時間帯によっては順番待ちになるかも…。
茶色い湯の炭酸水素温泉。
温泉の成分が床で固まっているのですが、不健康な私は歩くたびに足が痛かったです。
茶色く濁った湯というだけでいかにも効能がありそうですが、実際に色々と効能があるようです。
…世の中には温泉ソムリエなる肩書を持つ人もいるようですが、何ぶん温泉音痴なもんで、きちんとした温泉レビューになっていないのは申し訳ないかぎりです。
温泉ソムリエ、またはマニアックな温泉が好きな方は是非。
石見海浜公園 無料キャンプ場
浜田市の郊外にある、海水浴場、テニスコート、キャンプ場等の複合施設、石見海浜公園。
この公園にはオートキャンプ場とフリーキャンプ場がありますが、フリーキャンプ場は届出すれば無料で利用できます。
意外とキャンプ場が少ない島根県西部地域にあって利便性も良く無料で利用できる、このキャンプ場を勝手に紹介してみます。
石見海浜公園は浜田市と江津市の中間、海洋館アクアスより少し浜田寄りにあります。
高速道からだと江津道・浜田東ICから国道9号線方面へ向かうと最初の交差点が海浜公園入口交差点となります。
夏は海水浴客で賑わいますが、さすがにこの時期は閑散。
なお、海水浴シーズンは公園内へ入るのに料金1,000円を徴収されるので、無料キャンプ場が無料でなかったりします。
公園内に入ってすぐ右手側にある建物が予約センター。
キャンプ場の予約はこちらで行います。
レンタル用品も充実していて、バーベキューコンロやタープセットのほか電気炊飯器のレンタルもありますが、テントはありません。
石見海浜公園の全体図。
赤字で1~3と番号を付した部分が無料キャンプ場の位置になります。(4は後述)
石見海浜公園の無料キャンプ場、最大の欠点はキャンプ場内へ車両の乗り入れができず、しかも駐車場からキャンプ場まで、そこそこ距離があること。
予約センターでリヤカーを借りることはできますが、荷物の運搬は大変。
駐車場が遠いと心配なので、せめてバイクだけでも乗り入れさせて欲しいところです。
駐車場から海岸方向へ下りていくとケビン村があり、その先が無料キャンプ場。
区画は無く、広大な敷地のどこにどれだけ張ろうが構いません。
海水浴シーズンはそれなりに混みあいますが…。
一番広い1のキャンプ場。
ただし、フラットな場所が少なく、炊事棟がありません。
個人的にはオススメの2。
炊事棟があり、フラットな場所が多いですが、トイレが少し遠いです。
ケビン村に面しているので、トイレはケビン村で。
最も奥に位置する3。
駐車場から最も遠く、少し傾斜がありますが、炊事棟、シャワー付きのトイレ、ゴミ捨て場が集まっていて便利。
ちなみに、どの炊事棟でも炭を捨てられます。
3にあるシャワー付きトイレ。
シャワーはコインシャワーで2分200円です。
ちなみに4は炊事棟とトイレが並んで建っており、広くてフラットですが、地図上では無料キャンプ場には含まれていないので、キャンプ不可かも。
オートキャンプ場は砂浜に面していて風が強いのですが、無料キャンプ場は海岸から離れていて、少し高台にあるので、風も強くなく快適です。
芝生の下は砂地なのでペグを打つのは簡単ですが、軽いペグだと抜けやすいかも。
車の乗り入れができないことと、駐車場から遠いことを除けば、なかなか快適なキャンプ場です。
何といっても無料ですし。
ちなみに、ケビン村のケビンは3種類ありますが、大型ケビン以外は空調がありません。
特に小型ケビンは夏暑く、冬寒い上級者仕様なので注意。
横田相愛教会
奥出雲町に立ち寄る用事があったのですが、横田相愛教会なる近代建築の登録有形文化財があると聞き訪問してきました。
クリスチャンでもないのですが、勝手に紹介してみます。
場所は奥出雲町・横田(旧仁多郡横田町)中心部。
国道314号線から木次線・出雲横田駅に向かってすぐ、角に横田駐在所がある信号交差点があるのですが、そこを進行方向から見て左折します。
↓ 右手側手前が駐在所、この先の信号を左折。
曲がるとすぐ、先の方に明らかに周囲の建物とは趣の異なる建物が目に入ります。
そこが横田相愛教会です。
思いのほか立派な教会で目前で見ると圧倒されます。
1923年…、西暦では分かりにくいのですが、関東大震災のあった大正12年に建てられています。
あと数年で築100年になるというのに、とても綺麗。
元々は救世軍横田小隊の教会として作られたそうです。
ちなみに救世軍というのは知らない人が見たらマニアックなコスプレかと見間違う歴史あるキリスト教の一派です。
昭和になってからは郵便局として使われ、昭和53年に再び礼拝堂となり、現在に至るとのこと。
内部の見学ができるのかどうか分かりませんが、訪問時は日曜日だったので礼拝があり、不謹慎かつ不審なので外から眺めるだけにしておきました。
逆に中へ入らず建物の周囲をうろついて写真撮ってるほうが不審だったような…。